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八雲演習林の白いヒグマ

今年話題になった言葉を選ぶ「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞には、プロ野球の優勝を意味する「アレ(are)」が選ばれたが、トップ10は、人里近くに出没するクマを表した「OSO18/アーバンベア」、異常な高温に見舞われた世界の様子を表現した「地球沸騰化」、WBCで話題を集めた「ペッパーミル・パフォーマンス」などが公表された。

 20234月から11月までのクマの被害は過去最悪の死傷者212人になったことが報じられている。環境省は今年4月から11月のクマによる人身被害が212人、うち死者が6人だったと発表した。いずれも過去最悪を更新した。被害がったのは19道府県で、死者は北海道と岩手県が各2人、富山県、長野県が各1人、月別では10月の73人が最多で、938人、1130人と続いた。

 

クマは秋になると冬眠に備えて、ブナ、ミズナラ、コナラのドングリ類を求めて活発に歩き回っている。被害が増えている地域では、ドングリ類が不作でえさに困っているクマが多くいると考えられている。クマは山にえさがないので人里に下り、柿や栗の実などを食べているため、人間と遭遇し襲うケースが多いと思われる。また、人家周辺の里山の手入れ不足から藪化によって里山と奥山との境界のバッファーゾーンが不明確になり、里に下りてきたクマとバッタリ出会うはめになるとも言われる。それにしても最近、クマに関する話題が急に増えてきた。その理由について、朝日新聞デジタルによると、クマに関する情報がSNSで拡散されることことやクマに関する情報がテレビや新聞などのメディアで取り上げられることも増えている要因である。50年以上森林と付き合ってきたが、森林内でクマと出会ったことは一度もない。むしろ出会っていれば、今頃は存在していない可能性が高い。しかし、クマとの遭遇は滅多にないことだが、クマに纏わる話題について3つほど取り上げてみたい。こんな内容で、井上公基のHPにアップしました。