シアトル近郊に広がる温帯雨林の森

アメリカ北西部の針葉樹

アメリカワシントン州やオレゴン州の森林に樹高は、60mから90mになる針葉樹のダグラスファーの植生が広がる。樹皮は、若い内は灰色で平滑、老樹では厚く黒赤茶色になる。葉は、3cm程度で、枝の全面に着く。球果は、10cm、3凸の片が鱗片から出る。材は、淡い赤褐色で堅く、建築用材に使用され、ベイマツとして多量に日本に入れられている。米国北西部(太平洋沿岸部、ロッキー山脈)の温帯、亜寒帯の適潤地に分布する。と記載される。2000年にシアトルを訪れた際に、シアトル市の水源林を観察した(写真)。300年間手つかずの原生林を維持しているダグラスファーの森林である。日本の原生林というと白神山を代表とするブナ林であり、原生林と言えば、広葉樹の場合が多い

写真:シアトル市水源涵養林:樹齢300年のダグラスファー原生林

原生林の中のゴルフ場

ワシントン州サマミッシュの sahalee CCは、シアトルのダウンタウンから車で340分のところに位置する。周囲は原生林を切り開いて造成した住宅地が広がる(写真2)。ベルビューからほど近い場所に開設されたゴルフ場である。このエリア一帯は、ダグラスファーの原生林を伐り開き、道路と住宅地が広がり、ところどころにゴルフ場が見られる。私は19995月から半年間だけだが、シアトル市のベルビューのアパートに住んでいた。そのアパートの住人のお友達が、サマミッシュの住人だった。ダグラスファーの原生林の中に道路が縦横に走り、住宅地がところどころ点在している。もちろんゴルフ場も原生林の中に切り開かれている。

写真:Sahalee バッグをCC:サマミッシュ周辺の原生林の中の道路と住宅地とゴルフ場

この辺りにはたくさんのゴルフ場が有ります。夏期には夜9時頃まで明るいので、夕食後にもハーフプレーが可能です。10ドルくらいの低料金で回れるので、何回か近くのゴルフ場を利用しました。もちろん一人でバッグを担いで回ります。シアトルで有名な「しろう寿司」の史郎さんが案内してもらったゴルフ場は、LPGAトーナメント会場となっており、福島晃子プロ、平瀬真由美プロらの出場のトーナメントを観戦し、サインまでもらいました。翌週には、同じコースをラウンドさせていただきました今もシアトルのダウンタウンに「しろう寿司」は有ります。先住民がダグラスファーやヘムロックの枝を海に投げ込み、その枝にニシンのタマゴを産み付けさせます。それを寿司ネタにした小枝の魚卵はフィトンチッドを含んだ塩味がとても美味でした。アラスカ州南東部のネイティブアメリカンもニシンの卵を食用にしますが、日本の数の子とは違い、産み落とされたものを収穫します。その時に使うのが、ヘムロックやダグラスファーの枝葉。これを海に沈めておくと、ニシンが卵を産み付けにやってくるのです。数のことは一味違う、針葉樹の爽やかな風味が有ります。

写真:かずさんとサマミッシュからやってくるかずさんのお友達・オリンピック国立公園のダグラスファー

LPGAを観戦

70回の全米女子プロゴルフ選手権が今年開催された。テレビ画面に映されるゴルフ場を見たとたんにワシントン州の森林であることを感じた。樹高が50m以上のダグラスファーは、ワシントン州を代表する森林の植生で、このエリアの極生層を占めている。ダグラスファーは俗にいう米松である。北米・東西にはロッキー山脈とアパラチア山脈から太平洋岸まで、南北にはカナダのブリティッシュ・コロンビア州からメキシコまで分布を広げる。北米太平洋沿岸の温帯雨林に分布している針葉樹の樹種である。分布域は北海道よりも高緯度であるが、暖流により冬でも温暖で、かつ年間降水量は数千mmに達するため、植物の生育に適した環境であり、生物多様性の高い世界的にもユニークな森林生態系を成している。この原生林の中に70年前に設置したのがサマミッシュのSahaleeゴルフ場である。この辺りにはたくさんのゴルフ場が有る。夏期には夜9時頃まで明るいので、夕食後にもハーフプレーができる。10ドルくらいの低料金で回れるので、何回か近くのゴルフ場を利用した。もちろん一人でバッグを担いで回る。

 

シアトルの老舗シローズシ

シアトルで有名な「シローズシ」の史郎さんに案内してもらったゴルフ場は、1999年夏のLPGAトーナメント会場となっていた。日本から福島晃子プロ、平瀬真由美プロらの出場のトーナメントを観戦し、サインまでもらったことがある。(写真)翌週には、同じコースをラウンドさせていただいた。今もシアトルのダウンタウンに「しろう寿司」は有る。先住民がダグラスファーやヘムロックの枝を海に投げ込み、その枝にニシンのタマゴを産み付けさせる。それを寿司ネタにした小枝の魚卵はフィトンチッドを含んだ塩味がとても美味だった。アラスカ州南東部のネイティブアメリカンもニシンの卵を食用にするが、日本の数の子とは違い、産み落とされたものを収穫する。その時に使うのが、ヘムロックやダグラスファーの枝葉である。これを海に沈めておくと、ニシンが卵を産み付けにやってくる。数のことは一味違う、針葉樹の爽やかな風味が有る。

写真は、しろう寿司の司郎さんにメディリアントゴルフコースでラウンドを体験させていただいた時の写真である。