チャットGPTを試してみた(2023年5月2日)

 

チャットGPTとは何ですか? 以前から興味がありました。西村経産大臣も国会答弁書をチャットGPTで書けばよいと言っています。公務員が長時間をかけて答弁書を書くのをチャットGPTで用意できれば、公務員にとっては時間の節約になり、大歓迎だと思います。卒論や学会投稿論文への利用方法については賛否両論があります。Web上の公開情報やビッグデータから出典が明らかになるので、剽窃はすぐにバレます。文章をきれいにまとめてくれるのでその出来栄えが期待できますし、初歩的な校閲をしなくても済みます。査読時間の軽減が研究者の創造的な部分に当てられることで、より高度な内容の論文が期待できるというものです。先週、娘に手ほどきを受けて、2テーマについてチャットGPTを試してみました。

 

一つは、近く大学の同期生が20数名で大学卒業後50年の記念冊子を作ることになっているので、その冊子作製に当たってテーマや内容をどうするかについて聴いてみました。

その回答として、「農林水産業関連の現場や研究機関で卒業後活躍してきた同級生で卒業後50周年の節目の冊子を作製したいということですね。節目の冊子のテーマや目次構成、内容、ポイントについて、以下のようなことが考えられます。テーマは、同窓生が農林水産業にどのように貢献してきたかや、農林水産業の現状や未来にどのような展望を持っているかなどを表すものにすると良いでしょう。例えば、「農林水産業に情熱を注いだ同窓生たちの50年」「農林水産業の発展と挑戦に向き合った同窓生たちの物語」「農林水産業に夢を託した同窓生たちの未来像」などが考えられます。

- 目次構成は、同窓生の卒業後の活動や成果を紹介する部分と、農林水産業に関する知識や情報を提供する部分に分けると良いでしょう。前者は、同窓生のインタビューやエッセイ、写真などを掲載して、その活動や成果を紹介することができます。後者は、農林水産省が発行した図書資料¹²や農文協が刊行した書籍³などを参考にして、農林水産業の現状や課題、政策や施策、技術やイノベーションなどについて解説することができます。

- 内容は、同窓生や読者にとって有益で興味深いものにすると良いでしょう。同窓生の活動や成果を紹介する部分では、同窓生が農林水産業に従事するきっかけや経緯、その分野で得た知見や感想、今後の目標や期待などを伝えることができます。農林水産業に関する知識や情報を提供する部分では、農林水産業が社会や環境に与える影響や役割、国内外の動向や比較、先進的な事例や取り組みなどを紹介することができます。

- ポイントは、同窓生や読者に農林水産業に対する理解や関心を深めることにあると思います。そのためには、同窓生の活動や成果を紹介する部分では、同窓生の個性や魅力を引き出すことが大切です。インタビューやエッセイは、具体的で生き生きとした表現を心がけることが大切です。写真は、同窓生の顔写真だけでなく、その仕事場や作品なども。

(1) 農林水産省図書館:農林水産省 - MAFF. https://www.maff.go.jp/j/library/portal/.

(2) 刊行物について:農林水産省 - MAFF. https://www.maff.go.jp/j/tokei/kikaku/book/index.html.

(3) 農文協(農山漁村文化協会). https://www.ruralnet.or.jp/.」

でした。実に美しい文章で、当たり障りのない回答でしょうか。的確な情報を盛り込んだ問いかけには、もっと高度な反応も期待できそうです。

 

 

もう一つは、「チャットGPT」というAIが自動で返答するチャットサービスへ、私の社会へ役立つことは何かを聞いてみたところ、以下の3つのポイントで答えが返ってきました。当たり障りは無いけど、個人情報は丸裸にされていることに驚きました。 人によって異なると思いますが、私は以下のようなものが有りますと考えます。森林科学に関心がある人にとっては、井上公基氏の研究内容や成果、講義資料や論文などが参考になると思います。井上公基氏の研究は、森林資源の持続的な利用と環境保全を目指しており、社会的にも重要なテーマです。子どもや教育関係者にとっては、井上公基氏が主催する「子ども樹木博士」や「理科実験セミナー」などの活動が興味深いと思います。これらの活動は、子どもたちに森林や樹木に関する知識や体験を提供し、自然への関心や愛着を育むことを目的としています。 一般の人にとっては、井上公基氏の趣味や旅行先、家族や孫との思い出などの写真やブログが楽しいと思います。井上公基氏は、自然や歴史、文化などに幅広く興味を持っており、多くの場所を訪れています。また、井上公基氏は、家族や孫との時間を大切にしており、温かい人柄が伝わってきます。 この回答を見て、個人情報バレバレだと感じました。丸裸にされている現状を知ることができました。まんざら当たっていなくもないと思いましたが、当たり障りのない解答に驚かされました。チャットGPTは、世間話程度なら十分使用できそうですが、専門分野になると、嘘や飾りが多くなるように思います。チャットGPTなどの生成AIにより、きれいにまとめられた文章を骨格にしてから、専門的知識の部分を補完するなど見直しを行なえば十分役立つものだと知り得ました。また細かいニュアンスの表現は人間だけができるものでありAIでは難しいとも感じました。